03.14 2024

  • boco to decoシリーズ

    #暮らしの拾いもの

    一見いらないもの、自分に関係のないように思えるものも、少し視点を変えればやさしく光り出す。そんな気付きをひっそりと拾っていく、日常エッセイ。

植物を育てることが苦手だと思って生きてきた。

一時期は生花を飾って、ドライフラワーにするのにハマっていたことはあるが、こまめに世話をして育てる植物は、ズボラな私には向いていないと思っていたのだ。

そんな私が、今年のはじめに初めて植物をお迎えした。

とってもベタだけど、ガジュマルである。

パートナーが植物好きでグリーンショップによく足を運ぶようになったり、仕事で植物をこよなく愛する人たちに話を聞く機会があったりして、自分でも育ててみたいという欲が人生で一番高まったのだ。

理想のガジュマルをしばらく探していたところ、ついに出会った。

むちむちとした両足を踏ん張ったかのような、どーんとたくましいやつ。

迎えたその日のうちに「たなか」と名付け、日当たりの悪い部屋のなるべく明るいところに置いた。
 



たなかには一週間に一度、たっぷりと水をやる。

案外手のかからない子なんだな、とちょっと拍子抜けしていたけれど、しばらく経つと、ちっちゃな葉っぱがぽこっと生えてきた。

赤ちゃんみたいなその葉っぱを見たとき、なんとも言えない喜びが込み上げるのを感じた。

生きてる。

たなかはちゃんと生きているのだ。

丁寧にお世話をすれば、植物は成長をもって応えてくれる。

それはある意味“答え合わせ”であり、きちんと成長が見られたときは、「これでよかったんだ」「自分でもできるんだ」と、私たち人間の自己肯定感にも繋がることに気が付いた。
 



それに、同じ空間に生きているものがいるのはありがたい。

一人のときも、寂しくないような気がするのだ。

疲れたらぼうっと眺めたり、一方的に「元気か〜」と話しかけたりする。

言葉は返ってこないけれど、乾いた土を見れば、ちゃんと水を吸収して生きていることがわかる。

植物を育てる喜びが、ちょっとずつわかってきた。

こんなふうに心が満たされるならと、もっと数や種類を増やしたい気持ちにもなったけれど、まだまだ私は植物ビギナー。

今はそれをぐっと抑えて、まずはたなかと丁寧に向き合っていこうと思う。

(おわり)

  • ライター・編集者

    むらやま あき

    1995年長野生まれ。おもにインタビュー記事やエッセイを書いています。1本80円のやきとんとレモンサワーがあれば、結構しあわせ。頑張らなくてもハッピーに生きる方法を模索中。

感想などぜひお聞かせください♪

桜向日葵
私は、花は枯れるので嫌だと思っていましたが、息子の結婚式で花を持って帰った時から家に花があるのは可愛くて綺麗で良いなと思う様になりました。
2024年03月21日
ていねい通販スタッフ 尾中
桜向日葵さま、コメントいただきありがとうございます♪息子様のご結婚おめでとうございます。いつも綺麗なお花ですが、結婚式という良き一日の幸せな気持ちものせてくれるので、さらにお部屋も気持ちも彩ってくれたのではないかと思います♪花が枯れてしまう時は少し寂しい気持ちになりますが、お部屋に飾ると華やかになり、なんだかうれしくなりますよね。私もお花を時々飾るようになって、お花屋さんの前を通るのが楽しみになりました♪お話お聞かせいただき、ありがとうございます(*^-^*)
2024年03月22日

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ていねい花子
今更ですが、自分の幸せのシーンをイラストにして載せていただきとても嬉しいです。保存しました♥️ありがとうございます!

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