『ズボラなわたしの救世主』 エッセイ - 暮らしの拾いもの Vol.5

01.16 2023
きちんと毎日自炊するようになって以来、スーパーで毎回必ず買ってしまうものがある。
小ねぎがカットされてパックに入った、ひとつ100円前後のあれだ。
小ねぎが、料理をよりおいしく彩る縁の下の力持ちであることは、きっとすでに多くの人が知っているはず。
これがあるだけで素朴な料理もぐんとおいしく見える。

心を込めてつくるごはん、せっかくなら目にも美しく完成させたい。
そんな思いで小ねぎを購入するものの、ズボラなわたしはなかなか丸ごと使い切れず、泣く泣くダメにしてしまうこともあった。
その罪悪感から、手を伸ばすのもすこし億劫になっていた。
そんななか、現れたのがこの「カットされた小ねぎパック」だ。
すでにカットされていて手間いらず、残りの量も一目でわかる素晴らしさ。
気づけばスーパーに当たり前のように並ぶようになったこれのおかげで、わたしでも余すことなくきっちり使い切れるようになった。
肉じゃが、生姜のスープ、チキンのトマト煮、炒飯。
和洋中問わず、いろいろな料理に気軽にのっけられる喜び。
ああ、しあわせ。
スーパーの方が丁寧にカットして一つひとつ詰めてくださった小ねぎが、きっとたくさん家庭のおいしいごはんを支えている。

ありがとう、カットしてくれるスーパーの皆さん。
ありがとう、小ねぎ。
もちろん、小ねぎを育てる農家の方々にも心からの感謝!
たくさんのありがとうの気持ちを込めて、今日もきのこの炊き込みごはんの上に、そっと小ねぎをのせるのだ。
(おわり)
#暮らしの拾いものvol.4
#暮らしの拾いもの 全話公開

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