『価値観に向き合う』 エッセイ - 暮らしの拾いもの Vol.24
10.22 2024
自分が勧めた本を「読みましたよ!」と言われると結構、いやかなり嬉しい。
ていねいな感想をメッセージで送ってきてくれたときは、迷わずスクリーンショットを撮ってしまう。
こんなに嬉しいのはたぶん、自分を肯定された気持ちになるからなんだと思う。
「本棚を見ると人となりがわかる」とよく言うけれど、たしかにそうで。
自分の棚を改めて眺めてみても、物語やエッセイ、そして言葉にまつわる本に偏っていて、やっぱりなんとなく自分らしいなあと笑ってしまう。
子どもの頃からたくさん本を読んできて、そのうちいろいろな理由で手放してきたものもいっぱいある。
だから今も本棚に残っている本たちは、間違いなく自分のコアな部分を形作ってきたものであり、好きなこと、大切にしたい価値観を映す鏡みたいなものだ。
そう考えると、人に本を勧めるというのは気軽なようで、じつは自分の大事な一部を相手に開示する、繊細な行為だよなあと思ったりする。
でも、これだけ膨大な情報で溢れる今、人に勧められたとしても、そのすべてに触れることがなかなか難しいというのもわかる。
だからこそ、自分が大切なものをきちんと受け取って、時間を割いて向き合ってくれるというのは、とんでもなく嬉しいことなのだ。
「おすすめしてくれた本、読んだよ」の一言で、心がぽっとあたたかくなる。
本人からすれば、勧められたから読んだ、というだけなのかもしれないけれど。
だから私も、その人にとって大事な本を教えてもらったときは、なるべく読んで感想を伝えるようにしている。
自分の読みたい本も山ほどあるので、時間がかかってしまうことも多いけれど、誰かの顔を思い浮かべながら読む本というのもまた、新鮮でいい。
そういう循環が、日々をほんの少し豊かにしてくれるんだと私は思う。
(おわり)
#暮らしの拾いものvol.23
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