遺跡大好きスタッフ村上が、遺跡の魅力をお届けします♪ -謎に包まれた天空都市-
08.17 2026
文字を持たなかった文明
数多くある遺跡を知る手がかりの一つとして「文字」があります。例えば世界四大文明であるメソポタミア文明の「くさび形文字」、エジプト文明の「ヒエログリフ(神聖文字)」、中国文明の「甲骨文字」、インダス文明の「インダス文字」が挙げられます。
このようにほとんどの文明には、存在している文字ですが、実は文字を持たなかった文明もあります。その代表的なものとして挙げられるのが、南米で栄えたインカ帝国(アンデス文明)です。
天空都市 マチュピチュ遺跡
ケチュア語(インカ帝国の公用語)で「老いた峰」を意味するマチュピチュは、南米ペルーにあるアンデス山脈、標高約2,430 mの尾根に位置するアンデス文明で最も栄えたインカ帝国の都市遺跡。山裾から遺跡の存在を確認することができない、地形的な特徴から「天空都市」や「空中都市」と呼ばれています。
高度な技術で築かれた都市計画
マチュピチュの遺跡は、神殿や宮殿などの宗教施設を含む居住区で構成されており、総面積の約半分にあたる斜面には段々畑が広がっています。
マチュピチュは、人々が暮らす生活の場だけではなく、天体観測や神聖な儀式を行うための重要な場所でもあったとされ、関連する遺跡が残されています。
石組みで美しい曲線を表現するなど、高い技術を用いて造られた「太陽の神殿」。2つの窓があり、夏至の朝は南の窓から、冬至の朝は東の窓から、それぞれ太陽が差し込むように設計されています。暦を知る天体観測としての機能も持っていたとされる重要な場所になります。
マチュピチュの遺跡の中で最も高い丘の上に一枚の花崗岩で造られているインティワタナ。ケチュア語の「インティ(太陽)」と「ワタナ(結ぶ・縛る)」を合わせ、「太陽を縛るもの」や「太陽をつなぎとめる場所」を意味します。
他にも儀式などが行われた神聖な場所と考えられている「コンドルの神殿」や高貴な身分の人々の居住区説などがある「王女の宮殿」など、約200戸もの石造建築が残されています。
手掛かりとなる「文字」
遺された多くの構造物には、その造りを調べていくことで様々な役割などが少しずつ仮定も含め解明されていきます。インカ帝国では、「文字」としての記録が残されていないのですが、当時の人々の暮らしを知る手がかりとして、「キープ」の存在があります。
「キープ(Khipu/Quipu)」とは、文字を持たなかったインカ帝国において、数や情報を記録するために使われた、色鮮やかな紐と結び目の組み合わせ(結縄)のことです。収穫量や納税データ、暦などを表すために用いられました。
紐解かれていく謎
15世紀の半ばのインカ帝国時代に作られた都市遺跡マチュピチュ。インカ帝国は、16世紀にスペイン人による征服により姿を消しました。マチュピチュは、スペイン人の侵入を免れた後に放置されたため、建造当時の姿で残されています。
今回、マチュピチュ遺跡を調べるにあたり、高度な建築技術や水利システムに加えて「キープ」のように文字の役割を果たしていたシステムを知り、「文字がなかった」のではなく、文字をもたずとも都市の発展へつなげたその一因を垣間見れた気がしました。
文字として記載されたものがなくとも、ヒントとなる手がかりが残されていること。 遺跡や遺物は、紐解く鍵となる手がかりと合わせることで、残された謎にも近づいていける。まだまだ謎多きマチュピチュも、年月を経て一つ一つ知ることができるのが楽しみです。
いつか訪れてみたいと想いを馳せていたマチュピチュ遺跡。謎多きこの遺跡は、知れば知るほど驚きと魅力に溢れていました✨ 時には実際に訪れたりしながら、遺跡を紐解く楽しさをお届けできたらと思います(*^-^*)
みなさまのオススメの遺跡があれば、ぜひお聞かせください。記事の感想も大歓迎です(*^^*)
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