肌のしくみを知って美肌への近道♪「ターンオーバー」を整える習慣を。

肌のターンオーバーとは
私たちの肌を形成している細胞はいくつもの層からできており、1番下の層から順に「基底層(きていそう)」「有棘層(ゆうきょくそう)」「顆粒層(かりゅうそう)」「角質層(かくしつそう)」と呼ばれています。私たちが直接触れる「角質層(かくしつそう)」は、わずかラップ1枚分(約0.02㎜)の厚さしかありません。

肌の細胞は「ケラチノサイト(角化細胞)」と呼ばれ、まずこの細胞が「基底層(きていそう)」で作られます。新しく生まれた細胞は、少しずつ上層に押し出され、肌の表面に移動。肌の表面に上がってきた細胞はやがて垢となってはがれ落ちます。
この肌の細胞として生まれてから、最後に垢としてはがれ落ちるサイクルを「肌のターンオーバー」と呼びます。
肌の細胞が生まれてから角質層に上がるまで、健康な肌だと約2週間〜4週間、年齢とともにその周期は長くなりがちに…。そして角質から垢としてはがれるのに約2週間かかりますが、さまざまな原因でこのサイクルが乱れてしまうことがあるのです。
ターンオーバーが乱れると、肌荒れや肌の悩みの原因になったり、肌の老化が進んだりすることもあります。
ターンオーバーが乱れる原因と対策

生活習慣の乱れ
睡眠不足
睡眠中に成長ホルモンの分泌が促されることで、新しい肌の細胞も生まれます。成長ホルモンの約7割が、眠り始めてから約2〜3時間で分泌され、その後の睡眠で十分に全身に行き渡ります。そのため良質な睡眠時間は、約7時間と言われます。
ただ、睡眠時間には個人差があります。ご自身にとって十分に睡眠がとれたと感じる時間を確保するようにしましょう。特に疲労やストレスを感じたときは早めに就寝するように心がけ、眠れなくても横になり安静に過ごしましょう。
偏食・喫煙
偏食でビタミン不足になると、肌のターンオーバーも乱れます。また、喫煙習慣があると、その影響で体内の血流が悪くなり、血中のビタミンを多く代謝してしまいます。結果的にビタミン不足となり、ターンオーバーが乱れる原因に。
正常なターンオーバーと素肌の健康のためには、バランスのとれた食事をとり、不足なく栄養を摂取することを意識しましょう。
外からのダメージ
乾燥
乾燥が進むとターンオーバーの乱れの原因となってしまいます。 角質が垢としてはがれ落ちにくくなるので、毎日しっかりと保湿をすることがオススメです。
紫外線
紫外線は肌の細胞にダメージを与えます。紫外線を長時間浴びるとメラニンがたくさん作られ、角質を黒く、そして分厚くします。こうした紫外線によっても肌のターンオーバーは乱れます。 紫外線を長時間浴びるときだけでなく、屋内にいるときや、冬でも日焼け止めを使うことが望ましいです。 紫外線対策として紫外線カットのカーテンもオススメです。


洗い過ぎや間違ったスキンケア
洗顔のやり過ぎは肌の必要な皮脂や保湿因子を過剰に取り除いてしまい、肌の保湿力やバリア機能を低下させてしまいます。乾燥が進むので洗い過ぎには注意しましょう。
毛穴や角栓が気になるときは、スクラブやピーリングなどのスキンケアもオススメですが、毎日の使用やこすり過ぎてしまうと、垢だけではなく、まだ必要な表皮も剥がれてしまいます。使用する前には、使い方や使用頻度のチェックを行ってからスキンケアをするようにしましょう。
ターンオーバーを整えるためのおすすめケア

ルイボスティーにはマグネシウムなどのミネラルや、フラボノイドなどの抗酸化作用のある成分も含まれ、美肌作りにも適した飲みものです。 就寝の前にルイボスティーを飲むと身体が温まり、リラックスできるので眠りにつきやすくなりますよ。
ちなみにターンオーバーを促してくれるのは、良質なタンパク質とビタミンB群のパントテン酸、そしてビタミンAです。パントテン酸とビタミンAは主にレバーに多く含まれています。にんじん、かぼちゃなどの緑黄色野菜や海苔、ウナギ、フルーツのキウイや、秋なら柿などの果物にもビタミンAは多く含まれています。
肌のザラつきや乾燥を感じるときはスクラブ&保湿をしっかりと 。乾燥が進むと、肌のキメが粗くなりザラザラした感じになりがちです。これは、ターンオーバーが乱れているサインなので、保湿をいつも以上にしてあげましょう。保湿マスク(シートマスク)をキメが荒いと感じた肌に使うと、肌の表面が潤います。

●参考文献 新エステティック学 理論編Ⅰ・Ⅱ
https://ajesthe.jp/publish/
https://heisei-ikai.or.jp/column/good_sleep/
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