すっぽんの効果とは?すっぽんに含まれる栄養素を紹介

すっぽんとは、カメの一種で、食用や薬用として古くから日本で重宝されてきたスーパーフードです。
滋養強壮や解毒作用が期待できることから、料理や漢方薬に用いられるだけでなく、慌ただしい現代でも、その効果に注目が集まっています。

すっぽんは一般的なカメとは異なり、アゴの筋肉が発達していて噛む力が強いのが特徴のひとつ。
噛んだ獲物をしっかりとつかめる口の形をしており、「噛みつかれると雷が鳴るまで離れない」という言い伝えすらあります。

そんなすっぽんには、体内で合成できない必須アミノ酸をはじめ、ビタミン、ミネラル、コラーゲンなど、健康や美容を効果的にサポートしてくれる栄養素がたっぷりと含まれています。

矢部 愛奈

こんにちは!
「生活総合サービス」の矢部です。

この記事では、健康や美容にも良いといわれるすっぽんの栄養素と効果について、栄養士の永富先生と一緒に解説していきます。

永富先生、よろしくお願いします!

永富先生

よろしくお願いします!

実はすっぽんは、世界三大美女の一人である楊貴妃も食べていたといわれている、歴史あるスーパーフードです。
そんなすっぽんのすごさについて知っていただくきっかけになればうれしいです。

永富先生は、日々すっぽんの栄養素を研究している「すっぽんのプロ」です!
そんなプロの視点もお借りしながら、歴史あるスーパーフードであるすっぽんの栄養素から、日々の暮らしに無理なく取り入れる方法もお伝えしていきますので、ぜひ参考にしてくださいね。

「すっぽん」とは?

そもそも「すっぽん」とは、どんな生き物なのでしょうか。
すっぽんの栄養素や効果について解説する前に、まずはすっぽんの特徴についておさらいしましょう。
(このあと、すっぽんの写真が出てきますので、カメなどの爬虫類が苦手な方はご注意くださいね)

すっぽんの特徴

すっぽんは、川や池、湖、沼など、泥のたまった淡水環境に住んでいるカメの仲間です。

甲羅が柔らかく、鼻先がチューブ状に突き出しているビジュアルが特徴で、水の中を俊敏に泳げて、陸地でもすばやく走れます。
カメといえばのんびりしているイメージがありますが、すっぽんはとても機敏なんです。

すっぽんの写真

すっぽんの生息域は、一部の地域に限られているってご存じですか?
すっぽんは温和で安定した水温を好むため、ストレスのない特定の地域に住んでいます。
具体的には、主に本州以南や壱岐島・五島列島といった比較的温暖な水域に生息しています。

また、すっぽんは水温が15度を下回ると冬眠をします。
その冬眠に備え、夏から秋にかけてエネルギー源となる脂肪やタンパク質を体に蓄えるため、秋(9~11月)がすっぽんの旬とされています。

ちなみに、すっぽんは夜行性なので、昼間は泥や砂の中に潜んで過ごし、夕方から夜にかけて活動します 。
生息域が限られているうえに夜行性でもあるため、野生のすっぽんに巡り会える可能性はかなり低いんですよ。

永富先生

すっぽんは長寿のシンボルとしても知られているんですよ。
適切に飼育されている状況だと数十年生きることから、その生命力の強さが伺えます。

矢部 愛奈

数十年……!
すごいですね!!

すっぽんの歴史

すっぽんはとても歴史の深い食材です。

中国では、今から2000年以上も前の周の時代(紀元前1,046年頃~紀元前256年頃)には、すでにすっぽんが宮廷で食べられていました。
当時の国のルールや儀式をまとめた『周礼(しゅうらい)』という書物には、なんとすっぽんを専門に調理する「鼈人(べつじん)」という官職までいたとの記録があるんです。
そのほか、あの世界三大美女の一人「楊貴妃」も、美容のために好んで食べていたという伝説もあります。

また、中国だけでなく、日本でも昔から親しまれてきました。
たとえば、縄文時代の貝塚からはすっぽんの骨が発見されており、その頃からすっぽんが食べられていた証拠だと考えられています。
さらに、平安時代初期に編纂(へんさん)された勅撰史書『続日本紀』には、697年に文武天皇へすっぽんが献上されたという記録も残っているんです。

すっぽんは、濃厚な旨みがありつつ癖もなく、美味しさを味わいながら健康を支えられる食材として、大昔から多くの人々を魅了してきました。
漢方にも幅広く使用され、古来より受け継がれる伝統医学でも重宝されています。

矢部 愛奈

すっぽんは大昔から人々の健康長寿を支えてきたんですね。

すっぽんの特徴や歴史を理解したところで、続いて「すっぽんにはどんな栄養素が含まれているのか」を具体的に見ていきましょう!

すっぽんに含まれる栄養素と効果

食用にも薬用にも大活躍するすっぽんには、健康や美容をサポートしてくれる様々な栄養素が豊富に含まれています。
ここでは、すっぽんに含まれる栄養素の中から、代表的な以下の4つについて解説します。

  1. アミノ酸
  2. コラーゲン
  3. ビタミン
  4. ミネラル

それぞれ、詳しく見ていきましょう。

【すっぽんの栄養素その1】
アミノ酸

私たち人間の筋肉や内臓、皮膚、血液などを作るためにはタンパク質が欠かせません。
そんなタンパク質を合成するために必要なのが、20種類の「アミノ酸」。

このアミノ酸には、体内で作られるものと作られないものがあり、体内で作られるアミノ酸を「非必須アミノ酸」、体内で作ることのできないアミノ酸を「必須アミノ酸」と言います。

すっぽんに含まれる20種類のアミノ酸

実はこのアミノ酸、1種類でも欠けてしまうと、体内でタンパク質をうまく合成できません……。
そこで重要となるのが、体内で作ることのできないアミノ酸をしっかり摂れるかどうかです。
では、どのように摂取すればよいのでしょうか?
答えは「食事から摂取する」です。

そこで、すっぽんの出番です!
なぜなら、すっぽんには、必須アミノ酸の全9種類をはじめ、20種類のアミノ酸がたっぷりと含まれているからです。

すっぽんを通じてアミノ酸をバランスよく摂取することで、体内でタンパク質がスムーズに合成されるようになり、筋肉や内臓の生成が支えられます。
滋養強壮はもちろん、肌や骨、血管、髪や爪など、体の隅々まで美しく健やかに整えてくれますよ。

矢部 愛奈

ところでアミノ酸には、美肌にもうれしい効果があるんですよね!

永富先生

そうなんです。
すっぽんに含まれるヒドロキシプロリン、プロリン、アラニン、グリシンは、美肌をサポートしてくれるアミノ酸なんですよ。

矢部 愛奈

まさに「美容アミノ酸」ですね!
すっぽんにはコラーゲンも豊富に含まれているので、 ますます美肌効果が期待できそうです……!

【すっぽんの栄養素その2】
コラーゲン

肌のハリや弾力を生み出す栄養素「コラーゲン」。
すっぽんにはこの「コラーゲン」が豊富に含まれています。

コラーゲンには様々な種類があり、体内の至るところに存在しています。
そして、美肌効果があるだけでなく、血管をしなやかにし、骨を丈夫に保ち、さらには関節の動きなどを滑らかにしてくれる働きもあります。

コラーゲンの働き

ただし、体内のコラーゲンは年齢とともに減少するといわれているため、日々の食事で意識的に摂取するのがオススメです。
すっぽんには、コラーゲンもたっぷりと含まれていて、毎日の美しさと健康を支えてくれますよ。

永富先生

ちなみに、コラーゲンを効率よく体内で生成・維持するためにはビタミンCが不可欠です。
たとえば、すっぽん鍋を食べるときに、ビタミンCが豊富な野菜を一緒に合わせると、コラーゲンの働きをより効果的にサポートできるのでおすすめですよ。

矢部 愛奈

そうなんですね!
すっぽんそのものの栄養はもちろん、一緒に食べる食材とのチームワークも大切なんですね。

【すっぽんの栄養素その3】
ビタミン

人間の身体の機能維持には、体内でエネルギー(カロリー)を生産する役割をもつ「糖質」「脂質」「タンパク質」が不可欠です。
ただし、単に「糖質」「脂質」「タンパク質」を摂取すればよいわけではなく、これらをエネルギーに変えるサポーターの存在が必要です。
そのサポーターこそが「ビタミン」。

ただ、ビタミンは体内で十分に合成できません。
そのため、外部から意識的に補うことが大切なんです。

すっぽんには、ビタミンB群からビタミンEまで、11種類ものビタミンが含まれており、すっぽんを食べることでビタミンもしっかりと補えます。

コラーゲンの働き

つまり、すっぽんは「糖質」「脂質」「タンパク質」をエネルギーに変えてくれる、敏腕のサポーターなんです。

永富先生

ビタミンの効果は、免疫力の向上、肌や骨、血管の健康維持などです。
まさに全身をトータルサポートしてくれる栄養素なんですよ。

矢部 愛奈

すっぽんはアミノ酸やコラーゲンだけでなく、ビタミンもたくさん含まれる食材。
だから、スーパーフードと呼ばれるんですね!

永富先生

はい!
すっぽんの栄養素はまさにスーパーなんです。

そして、すっぽんに含まれる栄養素はまだあります!
最後に、すっぽんに含まれる「ミネラル」という栄養素についても解説しておきます。

【すっぽんの栄養素その4】
ミネラル

「ミネラル」は、骨や歯、血液、ホルモン、酵素を構成する大切な栄養素。
このミネラルには、鉄やカルシウム、カリウムなどがふんだんに含まれていて、まさに生命を維持するために必要な栄養素なんです。

ミネラルに含まれる「鉄」は貧血を予防し、「カルシウム」は骨を強くするだけでなく、神経の興奮を抑える効果もあります。
さらには、「カリウム」は血圧を調整したり、基礎代謝や新陳代謝を助けて自律神経を整えたりと、身体だけでなく心のバランスもサポートします。

ただ、ミネラルも体内で作り出すことができないため、外部からの摂取が必須です。
ここでも、すっぽんの出番。
すっぽんには、このミネラルがふんだんに含まれているんです。

すっぽんに含まれる9種類のミネラル

すっぽんはまさに、身体も心も支えてくれる、私たち人間の強い味方なんです。


すっぽんが滋養強壮や美容によい理由を詳しく見てきましたが、「実際にどうやって食べればいいの?」と疑問に思った方も多いのではないでしょうか。

魅力たっぷりのすっぽんですが、日常的な食材ではないため、調理法や食べられる場所がイメージしにくいのが唯一のネックかもしれません。
そこで最後に、すっぽんの栄養を効率よく、かつ手軽に取り入れるための具体的な方法を整理しておきましょう。

すっぽんの栄養素を摂るには?

すっぽんの栄養素を摂る際、真っ先に思い付くのがすっぽん料理を食べることだと思います。
まずは、どんな料理があるかを見ていきましょう。

1.すっぽん鍋

すっぽん料理といえば、まずは「すっぽん鍋」。
すっぽんや野菜を水で炊いた料理で、すっぽんの栄養素を最大限に活かしながら、濃厚な旨みを楽しめるのが魅力です。
京都などの関西地方では「まる鍋」とも呼ばれています。

すっぽん鍋

すっぽん鍋は飲食店で食べるイメージが強いかもしれませんが、お取り寄せをして自宅で楽しむ方法もあります。
ただし、すっぽんは傷みやすい食材なので、冷蔵の場合は賞味期限が短め。
すぐに食べられない場合は、冷凍保存するか、冷凍の商品をお取り寄せするのがオススメです。

2.すっぽんスープ

すっぽんスープは、すっぽん鍋と同じく、すっぽんの旨みを余すところなく味わえる料理です。
コラーゲン特有のとろみがやみつきになるという方も多いかもしれません。

すっぽんスープ

飲食店で楽しめるほか、お取り寄せも可能です。
気軽に楽しめるレトルトの缶入りスープもありますよ。

3.すっぽんの生き血

生き血と聞くとギョッとする方もいるかもしれませんね……!
実はすっぽんは血液も栄養豊富で、生き血として提供している飲食店もあります。

生き血はそのまま飲むのではなく、何かで割って飲むのが一般的。
殺菌処理も兼ねて、焼酎やホワイトリカーなど、アルコール度数の高いお酒で割るのが安心です。
お店によっては、殺菌処理をしたあと、さらにりんごジュースやトマトジュース、赤ワインなど、色味が似ていて生臭さを消してくれるもので割り、より飲みやすくしています。

生き血は通販でも購入でき、すっぽん鍋にセットで付いていることもあります。

4.すっぽんサプリメント

すっぽん料理を食べれば、すっぽんの栄養素が摂れることはわかりましたが、どの料理も毎日食べるのは厳しいという悩みがあります。
そもそも、すっぽんは高級食材のため、一般的なスーパーや鮮魚店で見かけることはほとんどなく、家庭内での調理も一苦労。

でも、すっぽんの素晴らしい栄養素を手軽に摂りたい……!
そんなときは、サプリメントを活用してみましょう。

サプリメントであれば、日常生活に取り入れやすく習慣にしやすいのが嬉しいですよね。
カプセルや錠剤、粉末など、自分に合う形状のサプリメントを選べば、無理なく続けられます。
さらに、持ち運びもしやすいので、外出先や旅行中でも継続して摂取しやすいというメリットもあります。


毎日の元気やキレイをサポートしてくれることから、すっぽんは今、ますます注目されています!

矢部 愛奈

私もすっぽん料理を、たまにご褒美として食べているんです。
最近疲れにくくなったな?と実感しています!

永富先生

素晴らしいですね!
健康を保つには、日々の積み重ねが大切ですよね。
すっぽんのビジュアルに抵抗がある方も、鍋料理なら取り入れやすいのではないでしょうか。

すっぽんの栄養素を手軽に取り入れましょう

すっぽんの栄養素や効果、日々の生活での取り入れ方をお伝えしてきました。

すっぽんに含まれる代表的な栄養素

すっぽんは少し抵抗があったという方も、ちょっと距離感が縮まれば幸いです。
「最近疲れが取れないな……」「体の内側から元気になりたい!」と感じている方は、ぜひ試してみてくださいね。

矢部 愛奈

すっぽんはすごいと思っていましたが、はるか昔から人々の健康や美容を支えてきたことがよくわかりました……!
すっぽん鍋をご褒美にする習慣は、続けていこうと思います。

永富先生

日々の食生活を大切にしつつ、積極的に補えるといいですね。
お互いにすっぽんパワーで健康長寿を目指しましょう!

矢部 愛奈

はい!
先生、ありがとうございました!


話者:
永富健史先生(栄養士)、矢部 愛奈(生活総合サービス)
監修:
永富健史先生(栄養士)

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